2007年05月27日
獅子の子落とし
うちのクラブにはたくさんの大先輩がいる。
・・・っていうか私より経験の少ない人が入ってこないので、
全員が私の先輩になるわけじゃゃが。( ̄▽ ̄;)あははは・・・
その中でも大先輩のラインにいる方々は、
今でこそ試合に出ていないけれど、以前はあちこちの試合に出て、
たっくさんの賞品をGETしたそうな。
賞品も今と違って豪華で、
ラケットや靴なんて、ざらだったそうで・・・うらやましすぎる。
・・・・まあ、今も優勝賞品がラケットだったとしても、
まだまだ私には縁のない話だったりするのだけれど・・・。
私に関係するものといえば・・・・
参加賞のグリップテープや靴下・・・、
あとは抽選でバッグがあたればラッキ~ってな感じ。
でも、たとえ賞品をもらわなくたって、
勝ち続けるということは一回のエントリーフィーで
それだけ多くレベルの高い試合ができるわけで・・・
そっちのほうがうらやまし~~~い
何?女ダブの話じゃないのかって?
試合が近いんだから、早く答えを知りたいんだけど・・・・ですって??
・・・・・そうです。そうです。
今度は、なみいるその先輩方々の1人、城島さんという方と組ませてもらった時のお話です。
彼女は長年テニスをやっているにも関わらず、真っ白で、
私と同じ太陽の下でテニスをしてるとは思えない。
私なんか半袖のドカタ焼けが嫌で4月も半ばには早々にタンクトップになるってのに、
城島さんは、春夏秋冬、完全防備。
テニスをやりながらも、決して美白を捨てない女性の鏡のような人だ。
きっと私が、城島さんと同じいでたちで真夏にテニスをやったら、
10分と持たないうちにギブアップするに違いない。
私と城島さん、2人が並ぶとまるで「黒」と、「白」・・・碁石のよう。
あすかさんとの試合の数日後、
私は、その先輩・・・城嶋さんとゲームを一つすることとなった。
じゃんけんにより、私のパートナーは・・・・
「勝ちは・・・~(・。・。)(。・。・)~?」
「・・・・私」
と、城島さんが、手をあげた瞬間、
私は心の中で・・・・
「!Σ( ̄口 ̄;;・・・
やばいっ!やばすぎるっ!」
と、叫んだ。
普段ならやばくないってわけではないが、今日ほどではない。
今日はスーパーやばいんだってば~~っ!
・・・・・だって、だって、
あすかさんと出た試合から、
すっかりチャンスボールが怖くなって、
ミスの連発が止まらなくなってしまい・・・・どん底からはいあがってないのだ。
それだけならまだいい。(よくはないが・・・・)
実は、城島さんの、勝利への執念はハンパじゃない。
たとえクラブ内のテニスでも、相手が男性でも、へぼでも決して手は抜かず、
男性の中に1人混じって対等にゲームをするくらい、気丈なお方・・・・。
その勝ちへの執念は右に出る人がいないと主様が太鼓判を押している方なのだ。
当然ながら、
いつだって、城島さんとテニスをする時は、
本番の試合と同じくらい、(いや絶対にそれ以上・・・)
ものすご~くものすご~く、緊張する。
いつも、一発勝負の試験みたいに、
これに落ちたらもう後はないくらい緊張する。
だから、対戦相手にしろ、パートナーにしろ、へぼ試合なんかしてしまったら・・・・
そんなことしてしまった日にゃ・・・・
もう二度と一緒にテニスしてくれないかもしれないっ!!覚悟で臨むのだ。
只でさえ、緊張度、最高レベルの方なのに、
それが、今、この時ってのは・・・・さすがの私にもわかる。
絶対にひじょ~にマズい。
しかも、パートナー。
不調にド緊張が加わったら・・・・
どんなことになっちゃうか・・・・
ど・どぼじよう~~~~!!(/;°ロ°)/
ええ~い、
こうなったら・・・・・
逃げるっきゃない!!
タッタッタッタッタッ~~~~~(;ーー)ノノ~~さいなら~
・・・・だめだ、非現実的すぎ。却下。(-o- )/ ⌒-~ ポイ!
(。-`ω´-)ンー 他にこの場を切り抜けるいい方法は・・・
!
ここはオーソドックスに、急におなかが痛くなってだな・・・・・・
早退って手はどうよっ!・・・・(って、学校かっ!)
そんなあほなことを実際考えていたかどうかは別として・・・
「どっちがいい?」
城島さんの声で我に帰る。
「━━ヾ(゜∀゜)ノ━━!!しゃき~~~~ん!!は、はい!」
・・・時既に遅し・・・逃げる道は閉ざされたなり。(;¬∀¬)
「フォ・・・フォアでいいでしょうか」
「フォアね、OK。いいわよ」
「よ、よろしくお願いしますっ(>0<)// 」
(i|!゜Д゚i|!)きょえ~~~っ、
神様~~~!
私に力をください~~~~!
ぴんと張り詰めた空気の中、
(そう感じてたのは私だけだと思うけど・・・・)
ゲームはスタートし、心配していた私の調子は・・・・・
思ったよりも悪くはない滑り出し。
ミスも少なく、押したストロークで浮いてきたボールを城島さんが決めたりして、
「( ^ o ^ )ノいいじゃない! ナイスリターン!」
と、褒めてもらったりして、
ひとまずは・・・・・ (;^_^A・・・ほっ
しかし、
神様は、何事もなく簡単に終われる試合を私にプレゼントしたわけではなかった。
その後、リードをしたままゲームは進んだものの、
徐々に私のミスが増え始め、
この試合が始まってからは、しばらくはなりを潜めていた、
いわゆる、
あれ・・・・・
チャンスボールのミス・・・が病気の再発のように始まってきたのだ。
先日の試合以来、チャンスボールへの不安や恐怖を
拭い去れてない私にとって、
1本のミスは、簡単に他のショットへも影響していった。
リターンのミスも増え、凡ミスも出てきて・・・
始めの頃は、
「すいません・・・・(o´_`o)」とあやまる私に、
「大丈夫!次ね!」
と、言ってくれていた城島さんも、
私のミスが続いてくると、さすがに表情も硬くなってきて、
言葉少なに・・・。
無理もない。
せっかく作ったチャンスを全部不意にされれば、
笑っていられる人のほうが少ない。
そして、迎えた相手のゲームポイントの時にあがったチャンスボール。
ボールはまっすぐ私の前へ。
決めれば、ジュース。
ミスすればゲーム!という大事なポイント。
それを私は・・・
( ̄◇ ̄ *( ̄◇:;.:... ( ̄:;....::;.:
ご想像どおり・・・・・ミスったのです。
私は・・・おそる、おそる・・・隣の城島さんを見た。
すると・・・
ぽとり・・・・・・・・
城島さんは手にしていたラケットを力なく地面に落とした。
ぎゃ~~~~~っ!!!Σ( ̄ロ ̄lll)・・・
お、怒ってる~~~~~っ!!
無言でコートチェンジをする城島さんの背中へ、
「す、すいません」
と謝ったが、もうなんの言葉かけもなかった・・・・。
ずっと崖っぷちにいる感覚だったが、
とうとう・・・・
谷底にまっさかに落ちていく感じがした・・・。
~~~~~(/ ̄▽)/
終了!
というハンコをばーんて押された感じ。
「いいよ」と笑顔でいてくれるあすかさんとは正反対の姿。
その姿は、
はたの目には冷たい態度と映ったかもしれない。
そばで私たちの試合の様子を見ていた初心者チームがあとで
「ひろみちゃんの立場が、私だったらとっくに逃げ出してたよ~~~」
と言っていた。
でも、よほど逃げ出したかったのは城島さんのほうだと思う。
がんばってがんばってチャンスを作ってるのに、
かたっぱしからミスされて・・・
これで、どうやってポイント取ったらいいのよ!・・・・って。
見捨てたくなるのも仕方ない。
でも、城島さんは決してゲームを捨てることはなかった。
(私のことは捨てたかったかもしれないけど・・・・)
私がミスをしても、ひたすら、つなぎ、チャンスを待つ。
絶対に、負けることを受け入れはしない。
ずっと勝ちを追い求め続けるのだけはずっと変わらない。
本当にすごい人だと思う。
へたに私に手を差し伸べることもなく、
ただひたすら自分のベストを尽くすことに集中している。
私のレベルが下だろうが、なんだろうが関係ない。
コートに入ったら対等・・・・・ってこういうことなんだ!
そう思った瞬間、私の中で、
何かのスイッチが入った
次は私のサーブだった。
これを落としたらもうあとがない=負けだ。
絶対に、このゲームは
キープする!
大きく、息を吸い込み、ゆっくりとボールをつく。
正確にトスを上げて、思い切りジャンプし、
しっかりとスライスをかけた外に逃げていくサーブ
なんと!・・・・・サービスエースだった。
次のサーブもたっぷりと時間をかけて、ゆっくりとボールをつく。
今度狙うのは相手のバックサイド。
スライスだけじゃなくて、少しスピンもかける。
なるべくサイドぎりぎり、はねるボール。
思い通りのサーブ
浮いてきたボールをあっさりと城島さんが叩き、30-0
その後もサーブをきっちりといれ、
返ってきたボールも、丁寧に正確に確実に打つ。
打ちたいボールではなく、しっかり構えて深いスピンのボールを打つ。
不思議と落ち着いていた。
呼吸の乱れもなく、不安もない。
焦りもない。
体のどこにも力が入ってない。
ただひたすら、正確に返すべきところに返す。
知らない間に、気づくと自然に私は呼吸をはじめていた。
今まで練習の時、
意識してしかできなかった「吸って吐いて~」の呼吸を勝手にし始めていた。
心地よかった。
ミスが全くなくなったわけじゃなく、
チャンスボールのミスもあった。
次に上がってきたチャンスボールの時、
空を背景にしてボールをとらえた瞬間、
さっきのミスが脳裏をよぎって、ふっと不安になった。
その時、背後から、城島さんの
「入れて!」
という声が聞こえた。
そうだ、これをミスするわけにはいかないっ!
一瞬不安になりかけていた気持ちが上向きになり、
きれいにボールは決まった。
その後も、私が自分を見失いそうになっても、
隣で、ずっと集中している城島さんがいてくれた。
集中してる姿を見て私もがんばらなくてはと思った。
結局、タイブレーク、17-15で、
城島さんと私は勝った。
試合が終わったあと、
疲れ果てている城島さんに
「本当にすいません・・・・」
と謝る私に彼女は、はっきりと言った。
「ホントね。
作っても作っても壊されるんだもん。
あれがなければもっと簡単に勝てたわよ。
チャンスボールをミスするのと、入れるのとでは大きな差よ。あれで2ゲームは違ったわ。」
「まあ、勝ったからいいけどね・・・・」
そういいながら、帰っていく後姿に、
私はすごく感謝した。
試合の状況は、
あすかさんの時と同じ状況・・・・だった。
ただ、結果が違った。
私の心が違った。
あすかさんは、
がけっぷちに立って足が震えている私に、
「大丈夫よ」とずっと励まし続けてくれた。
どんな状況になっても、ずっと私に笑顔でいてくれた。
一方、
城島さんは、
私が崖っぷちで瀕死になってようが、
谷底に落ちようがお構いなし。
一切、手を貸してくれないどころか・・・・
甘えるんじゃないわよっ。
自分でなんとかしないでどうするの。
落ちたんなら、自分で這い上がってらっしゃい。
完全に突き放された。
自力で這い上がるしかなかった。
正反対の先輩2人の姿勢から、
私は、結果的に同じことを教わった
私の甘さだ。
クラブではずっと優しくされ続け
甘さが通じない先輩と組んで初めて
自分の甘さを思い知らされた。
あすかさんとの試合でも、
あすかさんの姿を見て、
私もがんばらねば!と奮い立つことがあった。
けれど、どこかで自分に甘かった。
何かの瞬間に、弱い自分が顔を出し始めると、
もう無我夢中の世界に戻れなかった。
でも崖っぷちに立たされるだけでなく、
谷底に落っこちて、初めて・・・
パートナー関係なく、自分で這い上がることを覚えた。
落ち着いてて、
不安がなくて、
呼吸をして、ただ、ひたすらにボールを打つこと。
自分がいるコートだけがクローズアップされて、
相手と、パートナーと、自分の動きの中でボールを追いかけること。
聞こえてくるのも、コートの中の音だけ・・・・・・。
まるで、細胞がONになった感覚。
その後、クラブの試合でも、
私はその不思議な感覚になることができるようになった。
いつでもというわけではないけれど、
何度か試しているうちに、
追い込まれたとき、追い込まれたことを自覚すれば、
比較的自在にその感覚になれる
ということがわかってきた。
ただ、これが、不便なことに、
追い込まれないとなれないし、
うまくいかない時もあるんじゃけど・・・・。
なので、
やっぱり、最終兵器に頼らず、
追い込まれなくても勝てるように、
自分のマックスを引き上げること・・・・
それに尽きるんだろうけど、
私にとって、
必要な時に、ぐわ~~っと集中できるコツ・・・をつかんだ(!?)きっかけになった
2人の先輩との大事な試合でした。(o⌒∇⌒o)
その後お蝶夫人と組んでいただい試合については・・・
じ、次回・・・・ということで・・・
おっと、TickTackさんのトラバもあった!!
全仏も始まりますね~
・・・・仕事もあるし、テニスも・・・忙しい忙しい。
ってわけで、今日のところはこの辺で~♪
タタタッ ε=ε=ε=ε=ε=ε=(; ^ ^)ノノさいなら~
え?逃げるのかって?
またも続くにしておいて、次回はいつなんだよ、って?
前回みたいに10日もあけたら承知せんぞって?
・・・・・
わ、わかってますがな。
今晩、がんばります。
明日の夜にはアップできるようがんばります!!
ずっと更新してなかったのに、見捨てずにすぐに来てくれた皆様のためにがんばります。
がんばるから、がんばるから・・・
今日もぽちっとして~~~~
・・・っていうか私より経験の少ない人が入ってこないので、
全員が私の先輩になるわけじゃゃが。( ̄▽ ̄;)あははは・・・
その中でも大先輩のラインにいる方々は、
今でこそ試合に出ていないけれど、以前はあちこちの試合に出て、
たっくさんの賞品をGETしたそうな。
賞品も今と違って豪華で、
ラケットや靴なんて、ざらだったそうで・・・うらやましすぎる。
・・・・まあ、今も優勝賞品がラケットだったとしても、
まだまだ私には縁のない話だったりするのだけれど・・・。
私に関係するものといえば・・・・
参加賞のグリップテープや靴下・・・、
あとは抽選でバッグがあたればラッキ~ってな感じ。
でも、たとえ賞品をもらわなくたって、
勝ち続けるということは一回のエントリーフィーで
それだけ多くレベルの高い試合ができるわけで・・・
そっちのほうがうらやまし~~~い
何?女ダブの話じゃないのかって?
試合が近いんだから、早く答えを知りたいんだけど・・・・ですって??
・・・・・そうです。そうです。
今度は、なみいるその先輩方々の1人、城島さんという方と組ませてもらった時のお話です。
彼女は長年テニスをやっているにも関わらず、真っ白で、
私と同じ太陽の下でテニスをしてるとは思えない。
私なんか半袖のドカタ焼けが嫌で4月も半ばには早々にタンクトップになるってのに、
城島さんは、春夏秋冬、完全防備。
テニスをやりながらも、決して美白を捨てない女性の鏡のような人だ。
きっと私が、城島さんと同じいでたちで真夏にテニスをやったら、
10分と持たないうちにギブアップするに違いない。
私と城島さん、2人が並ぶとまるで「黒」と、「白」・・・碁石のよう。
あすかさんとの試合の数日後、
私は、その先輩・・・城嶋さんとゲームを一つすることとなった。
じゃんけんにより、私のパートナーは・・・・
「勝ちは・・・~(・。・。)(。・。・)~?」
「・・・・私」
と、城島さんが、手をあげた瞬間、
私は心の中で・・・・
「!Σ( ̄口 ̄;;・・・
やばいっ!やばすぎるっ!」
と、叫んだ。
普段ならやばくないってわけではないが、今日ほどではない。
今日はスーパーやばいんだってば~~っ!
・・・・・だって、だって、
あすかさんと出た試合から、
すっかりチャンスボールが怖くなって、
ミスの連発が止まらなくなってしまい・・・・どん底からはいあがってないのだ。
それだけならまだいい。(よくはないが・・・・)
実は、城島さんの、勝利への執念はハンパじゃない。
たとえクラブ内のテニスでも、相手が男性でも、へぼでも決して手は抜かず、
男性の中に1人混じって対等にゲームをするくらい、気丈なお方・・・・。
その勝ちへの執念は右に出る人がいないと主様が太鼓判を押している方なのだ。
当然ながら、
いつだって、城島さんとテニスをする時は、
本番の試合と同じくらい、(いや絶対にそれ以上・・・)
ものすご~くものすご~く、緊張する。
いつも、一発勝負の試験みたいに、
これに落ちたらもう後はないくらい緊張する。
だから、対戦相手にしろ、パートナーにしろ、へぼ試合なんかしてしまったら・・・・
そんなことしてしまった日にゃ・・・・
もう二度と一緒にテニスしてくれないかもしれないっ!!覚悟で臨むのだ。
只でさえ、緊張度、最高レベルの方なのに、
それが、今、この時ってのは・・・・さすがの私にもわかる。
絶対にひじょ~にマズい。
しかも、パートナー。
不調にド緊張が加わったら・・・・
どんなことになっちゃうか・・・・
ど・どぼじよう~~~~!!(/;°ロ°)/
ええ~い、
こうなったら・・・・・
逃げるっきゃない!!
タッタッタッタッタッ~~~~~(;ーー)ノノ~~さいなら~
・・・・だめだ、非現実的すぎ。却下。(-o- )/ ⌒-~ ポイ!
(。-`ω´-)ンー 他にこの場を切り抜けるいい方法は・・・
!
ここはオーソドックスに、急におなかが痛くなってだな・・・・・・
早退って手はどうよっ!・・・・(って、学校かっ!)
そんなあほなことを実際考えていたかどうかは別として・・・
「どっちがいい?」
城島さんの声で我に帰る。
「━━ヾ(゜∀゜)ノ━━!!しゃき~~~~ん!!は、はい!」
・・・時既に遅し・・・逃げる道は閉ざされたなり。(;¬∀¬)
「フォ・・・フォアでいいでしょうか」
「フォアね、OK。いいわよ」
「よ、よろしくお願いしますっ(>0<)// 」
(i|!゜Д゚i|!)きょえ~~~っ、
神様~~~!
私に力をください~~~~!
ぴんと張り詰めた空気の中、
(そう感じてたのは私だけだと思うけど・・・・)
ゲームはスタートし、心配していた私の調子は・・・・・
思ったよりも悪くはない滑り出し。
ミスも少なく、押したストロークで浮いてきたボールを城島さんが決めたりして、
「( ^ o ^ )ノいいじゃない! ナイスリターン!」
と、褒めてもらったりして、
ひとまずは・・・・・ (;^_^A・・・ほっ
しかし、
神様は、何事もなく簡単に終われる試合を私にプレゼントしたわけではなかった。
その後、リードをしたままゲームは進んだものの、
徐々に私のミスが増え始め、
この試合が始まってからは、しばらくはなりを潜めていた、
いわゆる、
あれ・・・・・
チャンスボールのミス・・・が病気の再発のように始まってきたのだ。
先日の試合以来、チャンスボールへの不安や恐怖を
拭い去れてない私にとって、
1本のミスは、簡単に他のショットへも影響していった。
リターンのミスも増え、凡ミスも出てきて・・・
始めの頃は、
「すいません・・・・(o´_`o)」とあやまる私に、
「大丈夫!次ね!」
と、言ってくれていた城島さんも、
私のミスが続いてくると、さすがに表情も硬くなってきて、
言葉少なに・・・。
無理もない。
せっかく作ったチャンスを全部不意にされれば、
笑っていられる人のほうが少ない。
そして、迎えた相手のゲームポイントの時にあがったチャンスボール。
ボールはまっすぐ私の前へ。
決めれば、ジュース。
ミスすればゲーム!という大事なポイント。
それを私は・・・
( ̄◇ ̄ *( ̄◇:;.:... ( ̄:;....::;.:
ご想像どおり・・・・・ミスったのです。
私は・・・おそる、おそる・・・隣の城島さんを見た。
すると・・・
ぽとり・・・・・・・・
城島さんは手にしていたラケットを力なく地面に落とした。
ぎゃ~~~~~っ!!!Σ( ̄ロ ̄lll)・・・
お、怒ってる~~~~~っ!!
無言でコートチェンジをする城島さんの背中へ、
「す、すいません」
と謝ったが、もうなんの言葉かけもなかった・・・・。
ずっと崖っぷちにいる感覚だったが、
とうとう・・・・
谷底にまっさかに落ちていく感じがした・・・。
~~~~~(/ ̄▽)/
終了!
というハンコをばーんて押された感じ。
「いいよ」と笑顔でいてくれるあすかさんとは正反対の姿。
その姿は、
はたの目には冷たい態度と映ったかもしれない。
そばで私たちの試合の様子を見ていた初心者チームがあとで
「ひろみちゃんの立場が、私だったらとっくに逃げ出してたよ~~~」
と言っていた。
でも、よほど逃げ出したかったのは城島さんのほうだと思う。
がんばってがんばってチャンスを作ってるのに、
かたっぱしからミスされて・・・
これで、どうやってポイント取ったらいいのよ!・・・・って。
見捨てたくなるのも仕方ない。
でも、城島さんは決してゲームを捨てることはなかった。
(私のことは捨てたかったかもしれないけど・・・・)
私がミスをしても、ひたすら、つなぎ、チャンスを待つ。
絶対に、負けることを受け入れはしない。
ずっと勝ちを追い求め続けるのだけはずっと変わらない。
本当にすごい人だと思う。
へたに私に手を差し伸べることもなく、
ただひたすら自分のベストを尽くすことに集中している。
私のレベルが下だろうが、なんだろうが関係ない。
コートに入ったら対等・・・・・ってこういうことなんだ!
そう思った瞬間、私の中で、
何かのスイッチが入った
次は私のサーブだった。
これを落としたらもうあとがない=負けだ。
絶対に、このゲームは
キープする!
大きく、息を吸い込み、ゆっくりとボールをつく。
正確にトスを上げて、思い切りジャンプし、
しっかりとスライスをかけた外に逃げていくサーブ
なんと!・・・・・サービスエースだった。
次のサーブもたっぷりと時間をかけて、ゆっくりとボールをつく。
今度狙うのは相手のバックサイド。
スライスだけじゃなくて、少しスピンもかける。
なるべくサイドぎりぎり、はねるボール。
思い通りのサーブ
浮いてきたボールをあっさりと城島さんが叩き、30-0
その後もサーブをきっちりといれ、
返ってきたボールも、丁寧に正確に確実に打つ。
打ちたいボールではなく、しっかり構えて深いスピンのボールを打つ。
不思議と落ち着いていた。
呼吸の乱れもなく、不安もない。
焦りもない。
体のどこにも力が入ってない。
ただひたすら、正確に返すべきところに返す。
知らない間に、気づくと自然に私は呼吸をはじめていた。
今まで練習の時、
意識してしかできなかった「吸って吐いて~」の呼吸を勝手にし始めていた。
心地よかった。
ミスが全くなくなったわけじゃなく、
チャンスボールのミスもあった。
次に上がってきたチャンスボールの時、
空を背景にしてボールをとらえた瞬間、
さっきのミスが脳裏をよぎって、ふっと不安になった。
その時、背後から、城島さんの
「入れて!」
という声が聞こえた。
そうだ、これをミスするわけにはいかないっ!
一瞬不安になりかけていた気持ちが上向きになり、
きれいにボールは決まった。
その後も、私が自分を見失いそうになっても、
隣で、ずっと集中している城島さんがいてくれた。
集中してる姿を見て私もがんばらなくてはと思った。
結局、タイブレーク、17-15で、
城島さんと私は勝った。
試合が終わったあと、
疲れ果てている城島さんに
「本当にすいません・・・・」
と謝る私に彼女は、はっきりと言った。
「ホントね。
作っても作っても壊されるんだもん。
あれがなければもっと簡単に勝てたわよ。
チャンスボールをミスするのと、入れるのとでは大きな差よ。あれで2ゲームは違ったわ。」
「まあ、勝ったからいいけどね・・・・」
そういいながら、帰っていく後姿に、
私はすごく感謝した。
試合の状況は、
あすかさんの時と同じ状況・・・・だった。
ただ、結果が違った。
私の心が違った。
あすかさんは、
がけっぷちに立って足が震えている私に、
「大丈夫よ」とずっと励まし続けてくれた。
どんな状況になっても、ずっと私に笑顔でいてくれた。
一方、
城島さんは、
私が崖っぷちで瀕死になってようが、
谷底に落ちようがお構いなし。
一切、手を貸してくれないどころか・・・・
甘えるんじゃないわよっ。
自分でなんとかしないでどうするの。
落ちたんなら、自分で這い上がってらっしゃい。
完全に突き放された。
自力で這い上がるしかなかった。
正反対の先輩2人の姿勢から、
私は、結果的に同じことを教わった
私の甘さだ。
クラブではずっと優しくされ続け
甘さが通じない先輩と組んで初めて
自分の甘さを思い知らされた。
あすかさんとの試合でも、
あすかさんの姿を見て、
私もがんばらねば!と奮い立つことがあった。
けれど、どこかで自分に甘かった。
何かの瞬間に、弱い自分が顔を出し始めると、
もう無我夢中の世界に戻れなかった。
でも崖っぷちに立たされるだけでなく、
谷底に落っこちて、初めて・・・
パートナー関係なく、自分で這い上がることを覚えた。
落ち着いてて、
不安がなくて、
呼吸をして、ただ、ひたすらにボールを打つこと。
自分がいるコートだけがクローズアップされて、
相手と、パートナーと、自分の動きの中でボールを追いかけること。
聞こえてくるのも、コートの中の音だけ・・・・・・。
まるで、細胞がONになった感覚。
その後、クラブの試合でも、
私はその不思議な感覚になることができるようになった。
いつでもというわけではないけれど、
何度か試しているうちに、
追い込まれたとき、追い込まれたことを自覚すれば、
比較的自在にその感覚になれる
ということがわかってきた。
ただ、これが、不便なことに、
追い込まれないとなれないし、
うまくいかない時もあるんじゃけど・・・・。
なので、
やっぱり、最終兵器に頼らず、
追い込まれなくても勝てるように、
自分のマックスを引き上げること・・・・
それに尽きるんだろうけど、
私にとって、
必要な時に、ぐわ~~っと集中できるコツ・・・をつかんだ(!?)きっかけになった
2人の先輩との大事な試合でした。(o⌒∇⌒o)
その後お蝶夫人と組んでいただい試合については・・・
じ、次回・・・・ということで・・・
おっと、TickTackさんのトラバもあった!!
全仏も始まりますね~
・・・・仕事もあるし、テニスも・・・忙しい忙しい。
ってわけで、今日のところはこの辺で~♪
タタタッ ε=ε=ε=ε=ε=ε=(; ^ ^)ノノさいなら~
え?逃げるのかって?
またも続くにしておいて、次回はいつなんだよ、って?
前回みたいに10日もあけたら承知せんぞって?
・・・・・
わ、わかってますがな。
今晩、がんばります。
明日の夜にはアップできるようがんばります!!
ずっと更新してなかったのに、見捨てずにすぐに来てくれた皆様のためにがんばります。
がんばるから、がんばるから・・・
今日もぽちっとして~~~~