2007年06月12日
エナンが全仏優勝!おめでとう\(@;◇;@)/
エナンが、
全仏優勝!!!
ワーイ。(⌒∇⌒。)三(。⌒∇⌒)。ワーイ
おめでとう!エナン!!
3年連続!4回目の優勝!
皆様、ご祝辞をありがとうございます
超嬉しいです。
私が優勝したわけじゃないんじゃが・・・(;¬∀¬)ハハハ…・まあ、いっか。
2003年に始まってこの5年間、出場すりゃ確実に優勝
間に一回優勝していない年があるけれど、
初めての全仏優勝の後、
全米、全豪と続けて優勝し、
「さあ、全仏も!この勢いで!!」と思った矢先、
突如、病気になり、
クレーコートのシーズンをお休み・・・・出場はしたものの調子は戻らず2回戦敗退・・・
それが優勝を逃した2004年全仏。
・・・・病気がなかったら・・・
人生にタラレバはないから今更だけど、5年連続優勝だったかも!?
そのくらい、
クレーに立たせたら天下一品向かうところ敵なし状態のエナンなのに、
日本での報道の力点はあまりにも、見た目重視で、
実力を軽視している気がしてすごく寂しい気もしたけど、
まあ、仕方ないことなのかもしれんのう・・・。
野球にハンカチ王子がいるように、
ゴルフにハニカミ王子がいるように
テニスにも・・・・王女さま、王子さまは必要なのかも。
なんでも盛り上がるにはスターは必要不可欠じゃからのう・・・。
ともあれ、今日書きたいのは、
そんなことじゃなくて、
あのいまいち盛り上がりに欠けたように見えた決勝の
影に隠されたエナンの本当の実力・・・・・
それを今夜は、
皆様にこっそりお伝えしようと思います。
(どこがこっそりじゃ!!って噂は放っておいて・・・)
観客としては、
ネットをはさんでボールのひっぱたきあい、どつきあい
「ぎゃ~~~っ!取った!!うわ~また取りやがった!」
「その態勢からあそこへ打っちゃうわけ~~~?」
ってなくらい、切迫する試合のほうが楽しいし、
誰もがそういう決勝を楽しみにしていたけれど、
結果は、
至極静かな試合。
まるで、エナンがドラクエの「マホトーン」をイバノビッチにかけちゃったみたい。
実力を封じ込められ、
彼女のテニスをさせてもらえなかった。
時にはエナンになり、
また時にはイバノビッチになったつもりで、
wowwowの解説とまた一味違ったおやじっちの解説で・・・・
どうぞお楽しみください
6月9日、じじちっち、ばばちっちとも、
全仏が始まるからと、早々にバイバイして帰宅。
9時45分には、全てのことを終わらせテレビの前にお座り!!
杯のためのビールも準備OK!
とうとう始まった全仏決勝!
上り調子のイバノビッチが、準決勝のシャラポワ戦での調子を今日も出せれば、
エナンにとってそりゃ~もう、過酷な戦いになるに違いないと腹をくくっていたが、
第1ゲーム、しょっぱなからガンガン攻めてくるイバノビッチを目の当たりにして・・・・
・・・・・( ̄ ̄ロ ̄ ̄;;)・・・・・ええじゃないか。
・°°・(;>_<;)・°°・神様!仏さまぁ~~っ!
不安になる私の隣で、
おやじっちが更に追い討ちをかける。
「( ̄~ ̄;)ウーン・・・いいねえ・・・・・」
!Σ( ̄□ ̄;)
やっぱし~~~っ!?
そ、そうなんだよ・・・・・
ちょびっとでもチャンスさえあれば、
すかさずフラットでガンガン打ってきて、展開が早い。
これが入り続けたら・・・・想像したくもない!!
そうこうしてる間に、最後ダブルフォルトであっさりと第1ゲームを落とし・・・
(((p(>o<)q))) ギャアアア!!!
と騒ぐ私の隣で、おやじっちがさらりと言った。
「でも・・・・
ちょっと飛ばしすぎかなあ。(イバノビッチのこと・・・)
まあ、相手がエナンだから最初から飛ばさないと無理だって思ってるからなのかもしれないけど・・・
エナンにはまだまだ余裕があるし、
集中できてないしね~( ̄。 ̄)
エナンが集中してきた時、
どこまでふんばれるかだよね
まだ第一ゲームだし・・・
始めの頃のブレークはそう怖くはないし」
(;¬∀¬)ハハハ…そ、そりゃ、よかった。まだ慌てる必要はないわけね。
(っていうかどっちにしても、私が慌ててもしようがないんだけど・・・)
第2ゲームイバノビッチのサービスゲーム。
まだイバノビッチのボールにタイミングがうまく合わせられず、エナンの集中も高まらず、ミスを3連発。
あっという間に40-0・・・
う~~わ~~っ!!このままいっちゃうんじゃないだろうね
そう思いかけた次のポイント。
イバノビッチが打ったボールがコードボールに!
エナンの打ったパッシングは、
飛びついたイバノビッチのラケットの先に当たり、
ボールはコートの外へ・・・・。
「あ~~~、これは大きいね
流れが変わるかも・・・・」
そうおやじっちは言ったが、
私は「ほんと~~~!?( ̄~ ̄;)??」と疑心暗鬼。
だって、今ので15-40にはなったけど・・・・
イバノビッチのゲームポイントには変わりない。
でも、続く次のポイントで
イバノビッチのスライスサーブが思い切り切れてフォルトになって、
彼女が苦笑いをしたのを見て、
さすがの私もあれれ?と思った。
セカンドは入れたもののイバノビッチがあっさりとアウトし30-40
そして、次はエナンがリターンを叩き、返ってきたところを逆クロスのエース!40-40
結局、第2ゲームをエナンがブレークバック。
「ああ、これでお料理終わったねヽ( ̄ー ̄ )ノ」
おやじっちがぼそりと言った。
「!Σ( ̄□ ̄;ええ~~~っ!
終わったって、まだ早いんじゃないの?
だってまだ第1セットの3ゲーム目だよ!」
しかし、おやじっちの予想は、
外れなかった。
結局そのゲームがこのセットの山場だったのだ。
イバノビッチはエナンのバックを避け、
エナンはイバノビッチのフォアを避け、
右半分での打ちあい。
(そういや、フェデラーとナダル戦でも似たようなことがあったな・・・
あっちは逆でバック対バックの打ちあいだったけど・・・)
そして、
そのままエナンは、5ゲームを連取・・・・。
「もうね、エナンは無理する必要がないんだよ。
厳しいところを狙う必要がないの。
ほら、見ててごらん、
全部、ラインのかなり中を打ってるでしょ」
確かに・・・。
15-0の時、甘くなったボールをエナンが見逃さずクロスに叩いた。
それほど厳しいコースじゃなかった
イバノビッチがやっと
自分の形で打てる程度の甘いコース。
でも、彼女の返したボールはネットした。
「あれでいいの」
「どうして?余裕かましてるわけ??(゚_。)?(。_゚)? 」
「違う、違う・・・(ー_ー )ノ"
もう、彼女のリズムが狂ってるから
自分の手元に来たボールは勝手にミスするの。
だから彼女が追いつける程度のところに打っておけばいいわけ」
おやじっちがそういう間にも、
凡ミスとも見えるほど、どんどんミスしていくイバノビッチ。
シャラポワ戦や、第1ゲームではあれほど入っていたのに・・・・。
「リスクを冒して、エースを取りに行く必要がないし、
逆にそういうところにへたに打って
彼女の普段のフォームじゃない形で打たせない。
無我夢中になってボールを取らせないこと。
浮き上がらせるようないいショットを打たせちゃだめなの」
その言葉どおり、
エナンがちょっと厳しいところに打ったボールを
イバノビッチはいつもの自分のフォアではなくて、
フォアのスライスで返してきた。
彼女のスタイルじゃない。
それをエナンがミスをして辛うじてポイントは取った。
でも、
エナンは次はもう厳しいところに打たなかった。
普通のラリーの中でイバノビッチがミス・・・
結局エナンがゲームを取った。
「゚+.(∀)゚+. すご~~い!おやじっちの言うとおりになってる」
「 〈〃^∀^〃)へへへ・・・今日は冴えてるかも」
っていうか、当たったおやじっちもすごいと思うけど、
この全仏の決勝の舞台で、
エナンはプレーをしながらも冷静に見えてる
って・・・そっちもすごい・・・ι(◎д◎υ)ノ
私なら、
甘くなったらすかさず
「ちゃ~んす!いただきペロリ」
とばかりに打ち込んでいっちゃうわな・・・。
だから、単純って言われちまうのね・・・・
エナンも確かに、自分でせめていくテニスが好きだろうけど、
それは相手にとって楽な道なら、
自分の取りたいポイントの形ではなくても、相手の苦手な道を選ぶわけね・・・。
セットのチェンジコートの間に、ダバディーさんが、
「エナンが何度もアレーと言ってる・・・・すごく気合が入ってる」
というようなコメントしてたが・・・・
何年もエナンを見続けている私は納得がいかず・・・
おやじっちに聞いてみた。
「私には気合が入ってるようには全然見えないんだけど・・・(-_-;)(;-_-)
アレーもいつものとは全然違うし・・・
第一、目が違うんだよな・・・」
「確かにね・・・・
相手がミスばっかだと盛り上がれないし、なかなか集中できないよ。
あれは気合が入ってるんじゃなくて、
自分で自分を盛り上げようとしてるんだね」
「こういう時、気をつけなければいけないのは、
彼女のところに打ってミスしてるうちはいいけど、
それが入り始めた時、
その瞬間を見逃さないことだな・・・
こうやって相手がミスばっかしてると集中できてないから
気がついたら相手のほうがノッてて、
その瞬間を見逃すと、相手に波を持っていかれやすい。
だから来た!と思ったら、集中をあげる必要があるんだよね」
簡単に「集中をあげる」っていうけどさ・・・・
それはエナンはもちろん、
君たちのレベルならできるかもしれないけど、
私にはまだシフトチェンジは難しいだわさ。
ひょろひょろへなちょこにやられるくらいなんだもの・・・・。
おやじっちが言った、
相手が入り始めた瞬間を見逃すな・・・
それは意外にすぐにやってきた。
1-0 15-0の時、それまでよりちょっと厳しいとこを狙ったエナンのボールを、
イバノビッチは、すごくいいパッシングショットを打ち、決まった。
それは完全に膝が曲がってて、いい形だった。
「この1ゲームが大事だね。
ここを取らせると、イバノビッチが厄介になってくる。
さっきまでの彼女のミスとは違うのわかるでしょ?」
た、確かに・・・・・
ネットやアウトばかりのミスだったのが、
ボールに伸びが出て、確実にスピードも上がっている気がする。
「こうなってきたら、ラリーをしちゃだめ。
ラリーをすると、相手の調子があがってきちゃうから・・・」
そういったそばで、エナンは
ドロップショットをした。
「絶妙だね・・・・」
そりゃ、こっちのセリフじゃ。
エナンもすごいけど、おやじっちもすごい。
これは試合の後言ってたんだけど、
エナンやイバノビッチの気持ちが手に取るようにわかったらしい。
「ねえ、じゃあ、イバノビッチの立場だったらどうすればいいの?」
私にはよ~くよ~くある、ぱた~ん。
やることなすこと全部だめで、てんでお話にならないこと。
いつもの自分じゃなくなっちゃうこと・・・・・
「それはね・・・
ミスしないように、どんどんラリーすることだよ」
「あ、あのう・・・・お言葉なんですけど・・・
ラリーをしたくたって、
すぐにミスをしてしまうから、どうすればいいのかって聞いてるんだけど・・・・」
「それはどうすればいいかは、
今日、やったでしょ。
あれをやればいいわけ」
あれと、言っても、皆様にはわからないと思うが、
あれがどれかはお近くのコーチに聞いてくださいませ。
そうじゃなかったらそれは、別の日にまたお話します。
話は試合からそれちゃったが、
エナンは、
一瞬でもイバノビッチのボールが入るようになってくると
(レベルがアップすると・・・)決して見逃さなかった。
自分のレベルもその瞬間、グンとアップさせていた。
さっきまでとは打つコースの厳しさが全然違ってきた。
ラインぎりぎりを狙ってき始めたのだ。
でも、試合を通して、
エナンの状態がいいとは決して思えなかったので、
イバノビッチに全然チャンスがないわけではなかった。
だけど、
決勝という大舞台の一種独特の空気・・・・。
あの中で自分を制御して、
自分を信じて、全ての力を出し切ることは、
並大抵のことじゃないんだろうなあ。
おやじっちが言うには、
「シャラポワを破って満足しちゃったんじゃない?」
とも・・・。
そういえば・・・・シャラポワを破ったあとのインタビューで、
「今はまだこの余韻にひたっていたい・・・・」
と言っていたけど。
一つの大きな山を乗り越えて、
次のもっと大きな山を越えるには、
今までとは違うまた違う何かを乗り越えなきゃいけなかったのに、
それに立ち向かう勇気や、強い強い気持ちがまだ彼女にはなかったのかなあ。
でも、まあまだ若いんだしね・・・・
まだまだこれからだもんね~
2nd set 4-1・・・・ミスはありながらも、少しずつ入り始めていたのに、
またも崩れ始め・・・・
「もうだめだね」
と、おやじっちがいい、
「開き直りってこともあるけど、でも、もうそれすらできないでしょう」
よく「たたみかける」と言うけど、
このときのエナンの怒涛の強さはすごい。
さっきまでミスしてても、すこすこ決まり始める。
「エナンは誰が相手でも、油断しないんだよね。
ここで叩いておかないと、後が厄介ってわかってるから、
その時には、ぐわ~って集中を上げられるんだよ。
きっと今までで何回も失敗してきて学んだんだろうね。
まあ、そういってる僕こそ、何度もやられてるんだけどさ・・・」
相手のテニスを封じ込めるエナンの技・・・・・。
ただ、力で押すテニス、打ち込むテニス、
緩急をつけたボールの変化で相手のミスを誘うテニス・・・
そんな、相手が打ちにくい、考えさせるようなボールを打つことだけじゃない、
もっともっと深いところがあるんだなあと
今回の試合で見せてもらった気がしました。
ステキな試合をありがとう!!
そして、何よりも家族との復縁・・・・本当によかったね!!
これからもずっとずっと応援してるよ~~~!
全仏優勝に、4発どかんと派手に押しておくんなせい♪
全仏優勝!!!
ワーイ。(⌒∇⌒。)三(。⌒∇⌒)。ワーイ
おめでとう!エナン!!
3年連続!4回目の優勝!
皆様、ご祝辞をありがとうございます
超嬉しいです。
私が優勝したわけじゃないんじゃが・・・(;¬∀¬)ハハハ…・まあ、いっか。
2003年に始まってこの5年間、出場すりゃ確実に優勝
間に一回優勝していない年があるけれど、
初めての全仏優勝の後、
全米、全豪と続けて優勝し、
「さあ、全仏も!この勢いで!!」と思った矢先、
突如、病気になり、
クレーコートのシーズンをお休み・・・・出場はしたものの調子は戻らず2回戦敗退・・・
それが優勝を逃した2004年全仏。
・・・・病気がなかったら・・・
人生にタラレバはないから今更だけど、5年連続優勝だったかも!?
そのくらい、
クレーに立たせたら天下一品向かうところ敵なし状態のエナンなのに、
日本での報道の力点はあまりにも、見た目重視で、
実力を軽視している気がしてすごく寂しい気もしたけど、
まあ、仕方ないことなのかもしれんのう・・・。
野球にハンカチ王子がいるように、
ゴルフにハニカミ王子がいるように
テニスにも・・・・王女さま、王子さまは必要なのかも。
なんでも盛り上がるにはスターは必要不可欠じゃからのう・・・。
ともあれ、今日書きたいのは、
そんなことじゃなくて、
あのいまいち盛り上がりに欠けたように見えた決勝の
影に隠されたエナンの本当の実力・・・・・
それを今夜は、
皆様にこっそりお伝えしようと思います。
(どこがこっそりじゃ!!って噂は放っておいて・・・)
観客としては、
ネットをはさんでボールのひっぱたきあい、どつきあい
「ぎゃ~~~っ!取った!!うわ~また取りやがった!」
「その態勢からあそこへ打っちゃうわけ~~~?」
ってなくらい、切迫する試合のほうが楽しいし、
誰もがそういう決勝を楽しみにしていたけれど、
結果は、
至極静かな試合。
まるで、エナンがドラクエの「マホトーン」をイバノビッチにかけちゃったみたい。
実力を封じ込められ、
彼女のテニスをさせてもらえなかった。
時にはエナンになり、
また時にはイバノビッチになったつもりで、
wowwowの解説とまた一味違ったおやじっちの解説で・・・・
どうぞお楽しみください
6月9日、じじちっち、ばばちっちとも、
全仏が始まるからと、早々にバイバイして帰宅。
9時45分には、全てのことを終わらせテレビの前にお座り!!
杯のためのビールも準備OK!
とうとう始まった全仏決勝!
上り調子のイバノビッチが、準決勝のシャラポワ戦での調子を今日も出せれば、
エナンにとってそりゃ~もう、過酷な戦いになるに違いないと腹をくくっていたが、
第1ゲーム、しょっぱなからガンガン攻めてくるイバノビッチを目の当たりにして・・・・
・・・・・( ̄ ̄ロ ̄ ̄;;)・・・・・ええじゃないか。
・°°・(;>_<;)・°°・神様!仏さまぁ~~っ!
不安になる私の隣で、
おやじっちが更に追い討ちをかける。
「( ̄~ ̄;)ウーン・・・いいねえ・・・・・」
!Σ( ̄□ ̄;)
やっぱし~~~っ!?
そ、そうなんだよ・・・・・
ちょびっとでもチャンスさえあれば、
すかさずフラットでガンガン打ってきて、展開が早い。
これが入り続けたら・・・・想像したくもない!!
そうこうしてる間に、最後ダブルフォルトであっさりと第1ゲームを落とし・・・
(((p(>o<)q))) ギャアアア!!!
と騒ぐ私の隣で、おやじっちがさらりと言った。
「でも・・・・
ちょっと飛ばしすぎかなあ。(イバノビッチのこと・・・)
まあ、相手がエナンだから最初から飛ばさないと無理だって思ってるからなのかもしれないけど・・・
エナンにはまだまだ余裕があるし、
集中できてないしね~( ̄。 ̄)
エナンが集中してきた時、
どこまでふんばれるかだよね
まだ第一ゲームだし・・・
始めの頃のブレークはそう怖くはないし」
(;¬∀¬)ハハハ…そ、そりゃ、よかった。まだ慌てる必要はないわけね。
(っていうかどっちにしても、私が慌ててもしようがないんだけど・・・)
第2ゲームイバノビッチのサービスゲーム。
まだイバノビッチのボールにタイミングがうまく合わせられず、エナンの集中も高まらず、ミスを3連発。
あっという間に40-0・・・
う~~わ~~っ!!このままいっちゃうんじゃないだろうね
そう思いかけた次のポイント。
イバノビッチが打ったボールがコードボールに!
エナンの打ったパッシングは、
飛びついたイバノビッチのラケットの先に当たり、
ボールはコートの外へ・・・・。
「あ~~~、これは大きいね
流れが変わるかも・・・・」
そうおやじっちは言ったが、
私は「ほんと~~~!?( ̄~ ̄;)??」と疑心暗鬼。
だって、今ので15-40にはなったけど・・・・
イバノビッチのゲームポイントには変わりない。
でも、続く次のポイントで
イバノビッチのスライスサーブが思い切り切れてフォルトになって、
彼女が苦笑いをしたのを見て、
さすがの私もあれれ?と思った。
セカンドは入れたもののイバノビッチがあっさりとアウトし30-40
そして、次はエナンがリターンを叩き、返ってきたところを逆クロスのエース!40-40
結局、第2ゲームをエナンがブレークバック。
「ああ、これでお料理終わったねヽ( ̄ー ̄ )ノ」
おやじっちがぼそりと言った。
「!Σ( ̄□ ̄;ええ~~~っ!
終わったって、まだ早いんじゃないの?
だってまだ第1セットの3ゲーム目だよ!」
しかし、おやじっちの予想は、
外れなかった。
結局そのゲームがこのセットの山場だったのだ。
イバノビッチはエナンのバックを避け、
エナンはイバノビッチのフォアを避け、
右半分での打ちあい。
(そういや、フェデラーとナダル戦でも似たようなことがあったな・・・
あっちは逆でバック対バックの打ちあいだったけど・・・)
そして、
そのままエナンは、5ゲームを連取・・・・。
「もうね、エナンは無理する必要がないんだよ。
厳しいところを狙う必要がないの。
ほら、見ててごらん、
全部、ラインのかなり中を打ってるでしょ」
確かに・・・。
15-0の時、甘くなったボールをエナンが見逃さずクロスに叩いた。
それほど厳しいコースじゃなかった
イバノビッチがやっと
自分の形で打てる程度の甘いコース。
でも、彼女の返したボールはネットした。
「あれでいいの」
「どうして?余裕かましてるわけ??(゚_。)?(。_゚)? 」
「違う、違う・・・(ー_ー )ノ"
もう、彼女のリズムが狂ってるから
自分の手元に来たボールは勝手にミスするの。
だから彼女が追いつける程度のところに打っておけばいいわけ」
おやじっちがそういう間にも、
凡ミスとも見えるほど、どんどんミスしていくイバノビッチ。
シャラポワ戦や、第1ゲームではあれほど入っていたのに・・・・。
「リスクを冒して、エースを取りに行く必要がないし、
逆にそういうところにへたに打って
彼女の普段のフォームじゃない形で打たせない。
無我夢中になってボールを取らせないこと。
浮き上がらせるようないいショットを打たせちゃだめなの」
その言葉どおり、
エナンがちょっと厳しいところに打ったボールを
イバノビッチはいつもの自分のフォアではなくて、
フォアのスライスで返してきた。
彼女のスタイルじゃない。
それをエナンがミスをして辛うじてポイントは取った。
でも、
エナンは次はもう厳しいところに打たなかった。
普通のラリーの中でイバノビッチがミス・・・
結局エナンがゲームを取った。
「゚+.(∀)゚+. すご~~い!おやじっちの言うとおりになってる」
「 〈〃^∀^〃)へへへ・・・今日は冴えてるかも」
っていうか、当たったおやじっちもすごいと思うけど、
この全仏の決勝の舞台で、
エナンはプレーをしながらも冷静に見えてる
って・・・そっちもすごい・・・ι(◎д◎υ)ノ
私なら、
甘くなったらすかさず
「ちゃ~んす!いただきペロリ」
とばかりに打ち込んでいっちゃうわな・・・。
だから、単純って言われちまうのね・・・・
エナンも確かに、自分でせめていくテニスが好きだろうけど、
それは相手にとって楽な道なら、
自分の取りたいポイントの形ではなくても、相手の苦手な道を選ぶわけね・・・。
セットのチェンジコートの間に、ダバディーさんが、
「エナンが何度もアレーと言ってる・・・・すごく気合が入ってる」
というようなコメントしてたが・・・・
何年もエナンを見続けている私は納得がいかず・・・
おやじっちに聞いてみた。
「私には気合が入ってるようには全然見えないんだけど・・・(-_-;)(;-_-)
アレーもいつものとは全然違うし・・・
第一、目が違うんだよな・・・」
「確かにね・・・・
相手がミスばっかだと盛り上がれないし、なかなか集中できないよ。
あれは気合が入ってるんじゃなくて、
自分で自分を盛り上げようとしてるんだね」
「こういう時、気をつけなければいけないのは、
彼女のところに打ってミスしてるうちはいいけど、
それが入り始めた時、
その瞬間を見逃さないことだな・・・
こうやって相手がミスばっかしてると集中できてないから
気がついたら相手のほうがノッてて、
その瞬間を見逃すと、相手に波を持っていかれやすい。
だから来た!と思ったら、集中をあげる必要があるんだよね」
簡単に「集中をあげる」っていうけどさ・・・・
それはエナンはもちろん、
君たちのレベルならできるかもしれないけど、
私にはまだシフトチェンジは難しいだわさ。
ひょろひょろへなちょこにやられるくらいなんだもの・・・・。
おやじっちが言った、
相手が入り始めた瞬間を見逃すな・・・
それは意外にすぐにやってきた。
1-0 15-0の時、それまでよりちょっと厳しいとこを狙ったエナンのボールを、
イバノビッチは、すごくいいパッシングショットを打ち、決まった。
それは完全に膝が曲がってて、いい形だった。
「この1ゲームが大事だね。
ここを取らせると、イバノビッチが厄介になってくる。
さっきまでの彼女のミスとは違うのわかるでしょ?」
た、確かに・・・・・
ネットやアウトばかりのミスだったのが、
ボールに伸びが出て、確実にスピードも上がっている気がする。
「こうなってきたら、ラリーをしちゃだめ。
ラリーをすると、相手の調子があがってきちゃうから・・・」
そういったそばで、エナンは
ドロップショットをした。
「絶妙だね・・・・」
そりゃ、こっちのセリフじゃ。
エナンもすごいけど、おやじっちもすごい。
これは試合の後言ってたんだけど、
エナンやイバノビッチの気持ちが手に取るようにわかったらしい。
「ねえ、じゃあ、イバノビッチの立場だったらどうすればいいの?」
私にはよ~くよ~くある、ぱた~ん。
やることなすこと全部だめで、てんでお話にならないこと。
いつもの自分じゃなくなっちゃうこと・・・・・
「それはね・・・
ミスしないように、どんどんラリーすることだよ」
「あ、あのう・・・・お言葉なんですけど・・・
ラリーをしたくたって、
すぐにミスをしてしまうから、どうすればいいのかって聞いてるんだけど・・・・」
「それはどうすればいいかは、
今日、やったでしょ。
あれをやればいいわけ」
あれと、言っても、皆様にはわからないと思うが、
あれがどれかはお近くのコーチに聞いてくださいませ。
そうじゃなかったらそれは、別の日にまたお話します。
話は試合からそれちゃったが、
エナンは、
一瞬でもイバノビッチのボールが入るようになってくると
(レベルがアップすると・・・)決して見逃さなかった。
自分のレベルもその瞬間、グンとアップさせていた。
さっきまでとは打つコースの厳しさが全然違ってきた。
ラインぎりぎりを狙ってき始めたのだ。
でも、試合を通して、
エナンの状態がいいとは決して思えなかったので、
イバノビッチに全然チャンスがないわけではなかった。
だけど、
決勝という大舞台の一種独特の空気・・・・。
あの中で自分を制御して、
自分を信じて、全ての力を出し切ることは、
並大抵のことじゃないんだろうなあ。
おやじっちが言うには、
「シャラポワを破って満足しちゃったんじゃない?」
とも・・・。
そういえば・・・・シャラポワを破ったあとのインタビューで、
「今はまだこの余韻にひたっていたい・・・・」
と言っていたけど。
一つの大きな山を乗り越えて、
次のもっと大きな山を越えるには、
今までとは違うまた違う何かを乗り越えなきゃいけなかったのに、
それに立ち向かう勇気や、強い強い気持ちがまだ彼女にはなかったのかなあ。
でも、まあまだ若いんだしね・・・・
まだまだこれからだもんね~
2nd set 4-1・・・・ミスはありながらも、少しずつ入り始めていたのに、
またも崩れ始め・・・・
「もうだめだね」
と、おやじっちがいい、
「開き直りってこともあるけど、でも、もうそれすらできないでしょう」
よく「たたみかける」と言うけど、
このときのエナンの怒涛の強さはすごい。
さっきまでミスしてても、すこすこ決まり始める。
「エナンは誰が相手でも、油断しないんだよね。
ここで叩いておかないと、後が厄介ってわかってるから、
その時には、ぐわ~って集中を上げられるんだよ。
きっと今までで何回も失敗してきて学んだんだろうね。
まあ、そういってる僕こそ、何度もやられてるんだけどさ・・・」
相手のテニスを封じ込めるエナンの技・・・・・。
ただ、力で押すテニス、打ち込むテニス、
緩急をつけたボールの変化で相手のミスを誘うテニス・・・
そんな、相手が打ちにくい、考えさせるようなボールを打つことだけじゃない、
もっともっと深いところがあるんだなあと
今回の試合で見せてもらった気がしました。
ステキな試合をありがとう!!
そして、何よりも家族との復縁・・・・本当によかったね!!
これからもずっとずっと応援してるよ~~~!
全仏優勝に、4発どかんと派手に押しておくんなせい♪